令和6(2024)年度「相談事例研究会」開催のご報告(相談事例の概要を掲載)
令和6(2024)年度「相談事例研究会」を開催しました
人権相談機関ネットワーク加盟機関の相談員等の相談スキルの向上と、加盟機関同士の交流や連携を図る場として、「相談事例研究会」を開催しました。
今年度は、第1回から第4回(9月27日、10月11日、10月18日、11月1日)を大阪府内の4会場で開催し、合計65人が参加しました。
講義では東大阪大学教授の潮谷光人さんから、「重層的支援体制整備事業と人権相談」をテーマにその概要を学ぶとともに、「事例検討の方法」として事例検討会議の目的からその設定や進め方、事例検討のマナー、エコマップやジェノグラムの作成方法などを学びました。
次に、各相談機関から事例報告をしていただき、その事例報告をもとに複数のグループに分かれて、事例検討のグループワークを行いました。
グループワークでは、情報収集したい内容や課題、相談者のストレングス、今後の具体的な対応や支援等の方策、支援実施によるリスク、相談者の安全性を大切にした関わりのポイントを話し合って共有しました。
その後、各グループから話し合いの内容を発表し、参加者全体で共有し、まとめとして発表内容に対するアドバイスや情報提供を講師より行っていただきました。
多様な視点や意見を出し合うことで多くのことに気づき、相談業務の向上に繋がるとともに、交流を深めることが出来ました。
- 各相談機関から報告していただいた各事例の概要は、PDF及びWordファイルからダウンロードできます。
相談事例の概要
- 事例① 一人暮らしを続けたい視覚障がいのある高齢者からの相談
- 事例② 引きこもり生活をしている中、家賃滞納で強制退去命令を受けた方からの相談
- 事例③ 他者から権利侵害を受けている精神障がいのある息子に安心して暮らしてほしいという父親からの相談
- 事例④ DVで別居している夫から一方的に離婚を言い渡され、生活費がもらえなくなった妻からの相談
参加者の感想(アンケートより)
- 情報共有・連携が大切であり相談者本人の希望することを尊重しなくてはならないことを学びました。
- ジェノグラムの書き方が分かりやすかった。
- 皆の経験や思いを出し合い、相談者の立場に思いをはせしっかり深く考えることが出来ました。自分では思いつかないことも他の人の意見から学ぶことが出来ました。
- 各市町村での取組みや相談者の思いなどを考え、深いところまで案が出たので勉強になりました。
- 立場の異なる参加者とグループワークをしたことで、考え方、知識の違いが分かり、今後の参考になった。