【大阪府委託】令和6(2024)年度 啓発実践・交流会を開催しました

【大阪府委託】令和6(2024)年度 啓発実践・交流会の開催報告


    大阪府内の市町村担当者を対象に、人権啓発に関する実践や情報を幅広く交流できる場
   として開催し今後の取組みのヒントを得ていただく機会として「啓発実践・交流会」を実
   施しました。

 日時:令和6(2024)年7月24日(水)14:00~16:45
 会場:HRCビル5階ホール
 参加人数:32人


 ●次第
  1)人権啓発支援事業の説明及び「人権啓発に関わるアンケート」の実施報告
   大阪府人権協会

  2)専門アドバイザー活用報告
   ①高石市「職員意識調査の分析から、市民意識調査や市人権施策推進基本方針の改定へ
    の助言」
     報告者:高石市 総務部 人権・生活相談課
   ②島本町「町民意識調査の結果分析と集約結果報告書案への助言、並びに男女共同参画
    計画策定に向けた助言」
     報告者:島本町 総合政策部 人権文化センター

  3)情報・意見交流

 

 ●内容
   前半の部として事業報告および専門アドバイザー活用報告、後半の部として情報・意
  見交流の二部構成で実施しました。
   前半の部では、はじめに大阪府人権協会から人権啓発支援事業の説明と「令和6(2024)
  年度 人権啓発に関わるアンケート」の集約について報告しました。


   次に、専門アドバイザー活用報告として高石市と島本町よりご報告をいただきました。
  高石市からは、「職員意識調査の分析から、市民意識調査や市人権施策推進基本方針の
  改定への助言」と題して、人権に関する職員意識調査の結果から見える職員の特徴や傾
  向、市民意識調査の実施の必要性、市における課題など、市人権施策推進基本方針の改
  定に向けた専門アドバイザーからの助言や成果について、ご報告いただきました。


   引き続き、島本町からは、「町民意識調査の結果分析と集約結果報告書案への助言、
  並びに男女共同参画計画策定に向けた助言」と題して、中学生へのアンケート意識調査
  の結果や有意義さ、LINEで実施した住民意識調査の結果と調査方法の課題、今後の対策
  の方向、結果報告書案についてなど、町男女共同参画計画(女性活躍推進計画とDV対策
  基本計画を含む)策定に向けて専門アドバイザーを活用した内容や、他市町村がアドバ
  イザー派遣事業の活用にあたって参考となるポイントについて、ご報告いただきました。


   後半の部では、ワールドカフェ形式でグループに分かれての意見交流や情報交流を実
  施しました。1回目2回目のグループ交流では、まず“①名前、②所属、③啓発の紹介、
  ④聞きたいこと”という内容での自己紹介をした後、悩みや課題、市町村における課題
  や工夫等を共有し合い、事業のヒントを得ていきました。グループを変えて同様の内容
  で2回目の意見交流を進めるなど幅広い内容で交流を行いました。
   3回目のグループでは、テーマ別(「啓発企画(イベント、講座、講師等)」、「方針・
  計画(調査、方針、計画等)」、「集客・若年層(イベント、講座等)」、「ネット侵害
  取組(啓発、相談案内等)」、「なんでも交流(悩み、工夫等)」で行い、深く交流を行
  いました。

   交流後は、各グループで出された意見や情報を大阪府人権協会の啓発アドバイザーが
  まとめ、参加者全員で共有しました。
   共有された内容を次の通り、ご紹介します。


【啓発企画】
 ○PTAと協力しての開催、フェスタでブースを作る工夫、PTAとどの様な講師が良
 いかを相談したこと、平和パネル展を同時開催して実施など、色々な工夫がされている
 事例が出されました。
 ○共通の悩みでもあるが集客の工夫の事例としては、「ベルサイユのばら」の作家など
 ネームバリューがある人に講師をしてもらって参加者を増やし、かつ費用が事業予算の
 範囲内で講師をしてくれる人を探す工夫をされている。


【方針・計画】
 ○法律や条例の改正等で、情報のアップデートをしていくことが非常に大事になること、
 多様な業務を行いながら計画等を作らないといけない、という共通の悩みが出されまし
 た。


【集客・若年層】
 ○集客や若年層をターゲットにした工夫として、ネームバリューがある講師を招くこと、
 事業所に広報したりするなどの工夫もしている。課題としては、予算が必要であること
 が出されました。


【インターネット上の人権侵害の取組み】
 ○モニタリングが課題になっているため1市町村だけでなく広域でできないか、兵庫県
 は県が兵庫県人権啓発協会に補助金を出して委託しており、市町村もお金を出して取り
 組みをして仕組みを作っている情報も交換でき、共通の課題が出されました。
 ○大阪府でも兵庫県と同じような仕組みがほしいこと、ノウハウがある委託先がほしい
 などの課題も出されました。

 この様に、交流すれば様々な課題や悩みが出されること、解決のヒントになることが確
認され、参加者に解決のヒントを持ち帰っていただきました。


●参加者からの感想
【よかった点について】
 ・共通の悩みがあることを知ることで、解決のヒントをいただきました。
 ・普段交流のない市と会えてよかった。
 ・同じようなことを悩んでいることがわかった。


【「役にたった」「啓発のヒントになった」と思われたことについて】
 ・どう周知していくか講師選定など、ヒントになりました。
 ・市民意識調査のとり方など。
 ・職員の意識調査の実施
 ・平和展に併せて折鶴を折ると関心が高まるということ。
 ・自分の市では思いつかない(やったことのない)話が出てきてモチベーションがあがった。
 ・人事研修と人権独自の講座をかねること。
 ・何事も工夫することが大切である。


【今回の感想(自由記載)】
 ・どの市も少ない人数でがんばっておられる。
 ・他市との交流という機会がなかなかないので、良い事だと思います。
 ・このようにフランクに交流できる機会も、深いテーマの講演も、今後とも、お願いします。